2011年 08月 30日
都市クライマー あるいは
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日本の行く末についてまたため息が深くなりそうなところで、現実逃避をする方法。
ロンドン発のカルチャーマガジン『oh comely』は、白を基調としたレイアウトが美しい、隔月発行の雑誌。
「これは、みんなを創造的にさせたり、隣の人とおしゃべりさせたり、新しいことを探求させるマガジン。ものを買わせたり減量させたり、っていうよりはね。創造的な友達と一緒に座ってお茶でも飲みながら、彼女が話すちょっと変わったこと、彼女がやる興味深いこと、彼女が愛するものたちとか──それら全部を聞いてるところを想像してみて」(サイトより)
イントロの通り、お金をかけずに楽しんだり、いつもの街を探検したり、日常の中でちょっと視点を変えるような、読んだらすぐにでも真似したくなっちゃう内容の記事が、美しい写真とともに紹介されてる(英文なのが厄介だけど……)。巻頭には毎号、雑誌製作中に聴いてた音楽のリストとか、食べてたものとかも載ってて、なんだか作ってる人たちとの距離が近く感じられて良いんだよね。
最近これの1号を読み返していて、「Imagine the view」という記事を見つけた。副題は、「Three urban climbers, three reasons for getting high」。三人の「都市探索者」が、夜な夜な街の高いところに登って見た景色のことなんかが書かれてる。
登るっていうのは、物理的に視点が変わる手っ取り早い方法でもあるけれど、場合によっては法に背いた趣味だったり(?)セキュリティをかいくぐってのスリルが必要、みたいなところもある。
「そこから見る景色はとてつもない喪失感に溢れてて、なんだか自分の、ううん、全人類の葬儀に参列してるみたいな気分」(本文より)とか、頷いちゃうなあ。その視点に立って初めて見えるものが確かにある、そういったことの確認て、もしかしたら鼻で笑う人の方が多いかもしれないけどね(デモとかもそう)。
ああ! でも屋根の上に登るなんて久しくしていない。この記事を読んでから、高いところへ登るっていう考えが頭にとりついて離れない。何か視点を変えたい時期にきているのかもしれないけど、その反面、いつまでこういった冒険を欲しているの私は?とか思ったりで、頭ばかりがなかなかに忙しい。みなさんは最近どんな興味深い冒険をしていらっしゃるのかしら?
「朝6時のバスに乗るっていうのはなんとも奇妙な感じ。こんなに眠い場所は他にはない。朝日が昇ってラッシュアワーが始まる前、この時間の乗客はスーツを着た勤め人ではなくて、低賃金労働者たちだ。彼らは掃除人や駅構内作業員、ごみ回収員…。皆、うとうとして今にも新聞に突っ伏しちゃいそう。もしあなたがしゃんと目を覚ましているとしたら、なんとも変わった世界に迷い込んだ気になるだろう。これは、“都市クライミング”の夜が明けたあと、おこること──」(本文より)
お酒を飲んで迎えてしまう朝もよいけれど、夜じゅう冒険して目が痛くなるくらいの朝日を拝むのも良いよね。夏の終わりに、夜のよなかを散歩したい。これは逃避ではなく、現実と向かい合う唯一の方法かもしれない、とか誰かと話しあったりしながらね。
(『oh comely』は洋書ロゴスさんなどで手に入ります。6号までは完売が多いけど、現在は7号を制作中とのこと!)
ロンドン発のカルチャーマガジン『oh comely』は、白を基調としたレイアウトが美しい、隔月発行の雑誌。
「これは、みんなを創造的にさせたり、隣の人とおしゃべりさせたり、新しいことを探求させるマガジン。ものを買わせたり減量させたり、っていうよりはね。創造的な友達と一緒に座ってお茶でも飲みながら、彼女が話すちょっと変わったこと、彼女がやる興味深いこと、彼女が愛するものたちとか──それら全部を聞いてるところを想像してみて」(サイトより)
イントロの通り、お金をかけずに楽しんだり、いつもの街を探検したり、日常の中でちょっと視点を変えるような、読んだらすぐにでも真似したくなっちゃう内容の記事が、美しい写真とともに紹介されてる(英文なのが厄介だけど……)。巻頭には毎号、雑誌製作中に聴いてた音楽のリストとか、食べてたものとかも載ってて、なんだか作ってる人たちとの距離が近く感じられて良いんだよね。
最近これの1号を読み返していて、「Imagine the view」という記事を見つけた。副題は、「Three urban climbers, three reasons for getting high」。三人の「都市探索者」が、夜な夜な街の高いところに登って見た景色のことなんかが書かれてる。
登るっていうのは、物理的に視点が変わる手っ取り早い方法でもあるけれど、場合によっては法に背いた趣味だったり(?)セキュリティをかいくぐってのスリルが必要、みたいなところもある。
「そこから見る景色はとてつもない喪失感に溢れてて、なんだか自分の、ううん、全人類の葬儀に参列してるみたいな気分」(本文より)とか、頷いちゃうなあ。その視点に立って初めて見えるものが確かにある、そういったことの確認て、もしかしたら鼻で笑う人の方が多いかもしれないけどね(デモとかもそう)。
ああ! でも屋根の上に登るなんて久しくしていない。この記事を読んでから、高いところへ登るっていう考えが頭にとりついて離れない。何か視点を変えたい時期にきているのかもしれないけど、その反面、いつまでこういった冒険を欲しているの私は?とか思ったりで、頭ばかりがなかなかに忙しい。みなさんは最近どんな興味深い冒険をしていらっしゃるのかしら?
「朝6時のバスに乗るっていうのはなんとも奇妙な感じ。こんなに眠い場所は他にはない。朝日が昇ってラッシュアワーが始まる前、この時間の乗客はスーツを着た勤め人ではなくて、低賃金労働者たちだ。彼らは掃除人や駅構内作業員、ごみ回収員…。皆、うとうとして今にも新聞に突っ伏しちゃいそう。もしあなたがしゃんと目を覚ましているとしたら、なんとも変わった世界に迷い込んだ気になるだろう。これは、“都市クライミング”の夜が明けたあと、おこること──」(本文より)
お酒を飲んで迎えてしまう朝もよいけれど、夜じゅう冒険して目が痛くなるくらいの朝日を拝むのも良いよね。夏の終わりに、夜のよなかを散歩したい。これは逃避ではなく、現実と向かい合う唯一の方法かもしれない、とか誰かと話しあったりしながらね。
(『oh comely』は洋書ロゴスさんなどで手に入ります。6号までは完売が多いけど、現在は7号を制作中とのこと!)
by iwafuchimisao
| 2011-08-30 06:17
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