2009年 12月 17日
サウダージブックスの本を手に
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本の可能性ということでは、自主出版には大きな希望がある
(と思ってる! zineやミニコミも含めて)。
神奈川・三浦半島で予約制の本のサロンを営む
「サウダージ・ブックス」には、出版部門もあり
これまでに2冊の書籍が刊行されているようだ。

興味深いのは、同判型の書籍を
一方は、糸かがりのフランス装で手製本に近い状態で
(『ブラジルから遠く離れて 1935-2000)』)
一方は、完全にオンデマンドくるみ製本で
(『アルフレッド・アルテアーガ+高良勉詩選』)
プレスしている点。
もちろん、手作業の糸かがり製本は開きも良いし、
この手の人文書にはちょっとない色のカバー、しかもフランス装
(表紙が折り込まれてる体裁)で、時間を作って大事に大事に
読みたくなる本のつくりは素晴らしい。
その一方で、オンデマンド印刷で簡易製本(無線とじ)、
印刷はスミ1色、シンプルなカバーにくるまれた
ポータブルな詩集も出せる、というのが自主出版の強みなのだろう。
どちらの書籍もきちんとブックデザイナーを入れることで
組み版も含めて美しい仕上がりになっている。
私は美しい本も好きだけど、どこにでも持って行ける無骨な
やつも好き。くるっと丸めて鞄にほうりこんで、取り出して
読むうちにどんどんぼろぼろになる。コンテンツとハードを
同時に備える、本という形態を愛す。
「ポケットに突っ込んで散歩のついでに取り出して読む、
海辺まで歩いていって詩を一篇読んで帰ってくる、
そんな楽しみ方を提案したい」
……うんぬんのことを、サウダージ主宰の淺野さんは言われていた。
それは多分、パイプに煙草をつめるような、
贅沢な時間なのだろう。
なんて美しい。
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……というようなことを考えてるうちに、
私も寒空の下で詩を読んでみたくなりました。
ちょっと行ってきます。
by iwafuchimisao
| 2009-12-17 05:05
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